チュチェ思想に基づく人間中心の社会主義の発展・確立

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鎌倉 孝夫

アメリカ帝国主義による核先制攻撃による侵略と体制解体策動が続き、国連安保理による不当な経済制裁が行われている厳しい情勢の中で、朝鮮民主主義人民共和国は、朝鮮労働党の指導の下、人間中心の社会主義を確固として前進させている。 朝鮮の社会主義強国建設偉業完遂のための闘いで成し遂げた成果を確認するとともに、それを可能にした根拠を明らかにしよう。

第1に、朝鮮労働党は、社会主義の科学的理論を確立したこと、である。

従来のマルクス主義の社会主義論は、生産力を生産手段中心にとらえ、生産手段の大規模化を、生産手段の「社会化」(「社会的性格」)にとらえ、それに対応する生産関係の社会化を、社会主義ととらえた。 生産手段という自然的物質的原因が、人間の生産関係、社会関係を規定する、とした。 これに対し、朝鮮労働党は、チュチェ思想に基づき、社会主義を、人間社会の成立・発展を担う主体としての労働者・勤労人民が現実の主体となる社会ー労働者・勤労人民の主体としての意識と主体としての実践によって成立・発展する社会としてとらえた。

第2に、社会主義社会は、人間中心の社会、人間の社会的本質的属性である意識性に裏打ちされた自主的創造的社会であること、この社会主義社会の目指すものは、生活の物質的豊かさだけではなく、人間の社会的本質的属性、まさに人間性の発展、人間的文化の開花・発展であることを明確にした。

社会主義社会の形成・発展は、技術革命に基づく生産力の発展によるだけではなく、思想革命、文化革命の実現によるものであることー思想・文化・技術という3大革命による人間性を開花・発展させる社会として社会主義を明確にした。

人間性の発展にとって思想の確立、文化の発展は不可欠である。

朝鮮は、教育活動とともに文化活動を重視し推進させている。 同時に心身を育成・発展させる保健・体育、芸術活動に力を入れている。 資本の利潤目的、乱開発による自然環境破壊ー自然法則の撹乱によって異常気象が生じ、社会を混乱させている中で、朝鮮は自然環境保全に全力をあげている。

第3に、金正恩委員長は、自強力第一主義をかかげ、一人一人の自覚と実践力の確立こそ社会発展の基本であることを明確にするとともに、自国の技術、資源の開発・有効活用によって、自立的民族経済を確立させることを明確にし、推進している。 その下で先端的技術が確実に開発・実用化されるとともに、新資源開発が実現されている。

朝鮮南北分断の中で、朝鮮は可能な限り自力更生・自強力確立で経済的自立を図っているが、南北の平和統一・交流連帯形成が実現されれば、朝鮮の民族経済の自立的発展は確実に前進するであろう。

第4に、朝鮮の対外経済政策は、各国経済の自立確立の上に、相互に補完し合う、交流・連帯の形成を志向し推進している。 帝国主義的覇権支配に対抗し、各国の自主権確立の上に連帯関係を形成すること、これこそが世界平和実現の道である。

現在、新型コロナウイルスによるパンデミックの中で、対外貿易関係が大きく損なわれ、対外貿易への依存度を高めた国では、経済的混乱、人民生活の破滅的危機が生じている。 このパンデミックの根本原因は、利己的利潤獲得を目的とする金融独占資本による乱開発によるとともに、その支配の下で各国経済の自立が損なわれていることにある。

朝鮮の自立的民族経済、相互補完的貿易・対外経済関係形成の道は、これからの各国経済関係・貿易関係のあるべき方向を示すものとなっている。 しかし、各国経済の相互補完的交流・連帯関係の確立は、各国経済が金融資本による支配から、社会の存立・発展の主体である労働者・勤労人民を主体とする体制へ転換することによって実現しうる。

資本の支配を転換し、社会の本来の主体である労働者・勤労人民が各国の主権を確立するー社会主義実現によって、各国の相互尊重・連帯関係が確立する。

朝鮮民主主義人民共和国との真の連帯関係確立は、労働者・勤労人民を主体とすることによって実現される。  (以上)

Abstract

The Establishment and Development of People-Centered Socialism on the basis of Juche Idea

Under grave situation of being threatened with the maneuvers of aggression including nuclear pre-emptive strike and regime change by the US imperialism and unfair sanctions imposed by UNSC, the DPRK is steadfastly advancing the man-centered socialism under the leadership of WPK.

Recognizing the successes DPRK achieved in the course of struggle for implementing the cause of building a socialist power, let’s find out the reasons that made those feasible.

First, WPK established the scientific theory of socialism.

Based on Juche Idea, WPK defined socialism as a society in which working class and popular masses who are responsible for the formation and development of human society become the actual main force of the society. In other words, socialism is a society that is founded and developed by the consciousness and practice of the working class and the popular masses.

Second, socialism is a man-centered society and an independent and creative society that is based on consciousness of a man, that is a unique character of a human. The goal that socialist society aims for is not only the material abundance of life but also the development of human nature, the florescence and development of human culture, the main social character of human.

Third, Chairman Kim Jong Un clarified that the mobilization of consciousness and practice of each person with the spirit of giving foremost priority on self-reliance is the main force of social development. At the same time, he put forward the idea that independent national economy should be built relying on the effective use of country’s own technology and resources and puts the theory into practice.

Fourth, the external economic policy of DPRK orients for the co-supplementary cooperation and partnership on the basis that each country realizes its economic independence.

The mutual respect and true partnership with DPRK can only be realized when the domination of capitalism is replaced with socialism in which working class and popular masses become the owners of sovereignty of their own country.

The genuine collective responsibility with the DPRK can be realized when working class and popular masses of each country become the owners of their society.